カニ鍋のいいところ、それは、材料の美味しさで料理が下手でも誤魔かせるところです!

結婚して新居に義両親を招くときも、気を使うお客様が来ても、お鍋にすればお料理のまともにできない若奥様だって、カニ鍋の美味しさに騙されて、お料上手な奥様として評価アップです。

ふざけているみたいですが、これは事実です。

冗談はさておき、鍋料理はほのぼのと心まで暖まりますよね。冬の寒い夜、お炬燵の上でお鍋が煮えて、そしてその匂いが部屋一杯に広がっている、日本の素晴らしい風物詩であり文化だとおもいます。

お鍋は大勢で囲むイメージがありますが、夫婦ふたり水入らずで囲むのもいいですよね。おひとり様だっていいですよ。それなりに心がほのぼのします。そして、そのお鍋の材料がカニだったらもう最高です。身も心も暖まります。

それには、新鮮なカニを選ぶ必要があるのですが、海から遠く離れた山国に住んでいる者には新鮮な生きのいいカニを自分で選ぶなんてできません。暮れには長野県からはるばる新潟県までお正月用の新鮮な魚を買いに行く人もいます。もちろんカニもです。カニもというより、カニが買いたいからと、近所のご夫婦は寺泊まで行っています。

私はそこまではできないので、息子夫婦がお正月に来るときは、通販で産地直送のカニを買っていますが、さすが産地直送は新鮮!と嬉しくなります。息子夫婦も美味しいと言って食べてくれるので、私も満足しています。糖尿病にもいい魚介類のカニとお野菜ですから、私も安心してその時ばかりは食べ過ぎてしまいます。通販があるお蔭で、こうして長野県の山国でも新鮮なカニを買えます。最初注文した時は、ほんとうに新鮮なものが来るのかと心配でした。でも、しっかり新鮮なものが届きました。

カニは美味しいだけではなく、他の魚と比べても、高タンパク 低カロリーでダイエットに適した食品です。そしてカニ鍋は一緒にお野菜もたくさん炊きますからとってもヘルシーです。

近年になって、カニの殻から抽出したキチン、キトサンという成分に、抗がん作用があることが発見されています。特にカニの赤い色素であるアスタキサンチンは、抗酸化作用でガンを抑える働きがあることが解明されて、特に膀胱ガン、大腸ガン、舌ガンに効果があることが実験を通して明らかになっています。

カニ鍋面白雑学

鍋料理の歴史

現代の若者の、家で作ったみたい鍋料理ランキングの1位は、キムチ鍋だそうです。

2位にも3位にもカニ鍋が出てこないので、カニは出てこないの?と思ったら、家でのお鍋だからですよね(たぶん)キムチ鍋だったら材料に困らないし、というわけで納得しました。家で鍋を囲む家庭はかなり多いようですが、やはりカニのような高級な鍋は、料理屋さんで食べるか、お客様が来た時のごちそうが多いです。

カニに関しては、しゃぶしゃぶの材料で、女性の好きなトップがカニで、男性の好きなトップは牛肉だったそうです。田舎者の私は、しゃぶしゃぶは牛肉とばかり思い込んでいたのですが違うのですね。

鍋料理の歴史は、近代以前の日本の家は、台所のかまど煮炊きをしていましたが、暖房を兼ねた囲炉裏が作ってあり、その囲炉裏に鍋をかけて、鍋から直接取って食べるという習慣があったようです。鍋はそこから始まったと言われています。

明治になって牛鍋が流行し、多くの家庭で牛鍋が食べられるようになり、その後ガスコンロが発達したことから飲食店で鍋料理が出されるようになりました。そして一般家庭にも広まったと言われています。

通常鍋料理に使用される土鍋は陶器で出来ており、長時間の煮込みでも焦げ付く心配もあまりなく、色々な鍋料理に便利に使われています。鍋料理は色々な具材を入れて煮るため、美味しさも栄養価も高く、そして、何と言ってもみんなで囲むあの雰囲気がたまりません。

色々な具材を煮込んで美味しくなっている残りのスープは美味しさが凝縮されているので、鍋料理の締めとして、ご飯を煮て雑炊にするとか、うどんや餃子、素麺や春雨などを煮て楽しみます。

鍋奉行とは?

鍋奉行という言葉があります。元は鍋料理を食べるときにあれこれ世話を焼く人のことを言ったのですが、今は、鍋を食べるときに限らずなんでもかんでも世話を焼く人のことを言います。キンキ○○○のどなたかも、鍋を食べるときよく世話を焼くそうですが、彼は鍋を食べるときだけで、いつもはそれほど世話を焼く方ではないようです。もっとも彼になら世話を焼かれたい女性も多いでしょう。

江戸時代の初期の頃は鍋は貴重なもので、鍋奉行職まで設けられました。そして、徳川家に代々伝わる由緒ある鍋を管理させ、鍋を守ることを名目に強い権限が与えられていたそうですが、その初代鍋奉行がかの有名な小早川秀秋だったのです。

しかし、時代とともに生産技術が進んで、鍋もそれほど貴重品ではなくなって鍋奉行職もただの名誉職となっていったようです。

みんなで鍋料理の鍋を囲んだときに、誰も頼んでもいないのに仕切る鍋奉行には、様々なタイプがあるといいます。自分で全て作ってしまう人と、口であれこれ指図をしたり解説をする人がいます。入れる具の順番を指図して、食べごろになると早く食べるよう世話をやいたりといった人から、具や鍋の講釈までいう人もいます。特にカニ鍋になると、カニは種類も多く名産地もあちこちにあり、話題に事かきません。とくとくとしゃべり続ける人もいるようです。

しかし、そういう人が鍋に詳しいかというと、決してそうとは限らず、あくまで仕切りたがる人が多いので、皮肉をこめて鍋奉行と呼んでいます。

ただ、困った鍋奉行は、自分のお箸で鍋をかき混ぜたり、更にそのお箸で人のお皿に具材を載せたり、揚句は自分だけにカニをどっさり載せるカニ奉行です。

「カニすき」と「カニちり」の違い

カニ料理には、「カニすき」と「カニちり」という言葉がありますが、この二つの違いがよくわかなかったりします。

この違いは、カニすきは出汁に味がついていますから、そのまま食べます。「カニちり」は出汁に味がついていないので、ポン酢などをつけて食べます。基本てきに、「すき」とついているのは出汁に味がついています。「ちり」とついているものは出汁に味がついていないので何かにつけて食べるということが一般的にいわれています。

煮立ったダシ汁につけて煮ながら食べるのが「かにすき」で、 最初から鍋などで煮てあるやつを酢醤油などで食べるのが「かにちり」ということになります。

もともと、「○○すき」は、「鋤焼」で鉄板や浅鍋で焼いて炒め煮にするとか、あるいは煮ながら食べる料理でした。初めは鶏肉などの肉が多く使われました。牛肉が使われるようになったのは、明治維新より後の後で、関東地方では「牛鍋」とよばれていましたが、「すきやき」が一般名になりました。

過去に、坂本九ちゃんの「上を向いて歩こう」が「すき焼きソング」として世界的に有名になり、「すきやき」の名前も世界中に知られるようになったものです。ちなみにあの歌は「ゴールデン・アロー賞」という世界的な賞を取るほどヒットしました。

野菜や豆腐などを取り合わせて、醤油や割り下で味付けをしますが、「とりすき」「魚すき」「豚すき」などもあります。

魚介類(タイ・タラ・フグ・カキなど)と野菜類(ハクサイ・シュンギク・シイタケ・ネギなど)との鍋料理が「ちり鍋」です。鍋で煮た材料を。薬味や酢醤油をつけて食べます。使う魚介類によって「たいちり」「ふぐちり」と言います。

本来、「○○すき」は肉でしたから、カニを「カニすき」として食べるようになった歴史は浅いようです。

カニ鍋の基本

カニ鍋は、基本的には薄味にします。薄味にすることでカニの美味さを引き立たせます。せっかくの高価な美味しい食材ですから、カニの味をぜひ鍋に生かしたいですね。

寄せ鍋風にしても、肉類と一緒にしてしまうと出汁がぼやけてしまいますから、肉類と一緒にすることはしないでください。たとえばホタテとか、タラの切り身を入れるとか、他の魚介との相性がいいですからできればそれらにしましょう。そして野菜ですが、これは好きなものを入れていいのですが、定番となっているのが白菜や白ネギや椎茸です。出汁の出やすい野菜を入れると、味がより複雑になって一味違う美味しさの鍋になります。

基本的には、すべての材料を入れて火を通すだけで出来上がりますが、一つだけ注意したいことは「カニを一回取り出す」ということです。イカなどもそうですが、カニもどうしても身がかたくなりやすい性質をもっています。ですから、最初に昆布と一緒に出汁をとった後は一度カニを取り出して、それ以外の材料に火が通ったらもう一度鍋へ入れるようにすると、より美味しく食べることができます。

カニを料理するときは、足は足の付け根の「ガニ」と呼ばれるエラの部分が付いているときは食べられませんから取り除きます。胴肉と足の間の関節の部を切り離して、足は関節ごとに切り離します。そして、関節の部分を斜めに切り落とし、太い部分は裏の白い部分に切れ目を入れて、更に半分に切って開きますが、胴肉は足の切り口に対して縦になるようにします。

カニをさばくのは難しく、また殻も堅いので手を切らないように注意してくださいね。キレイな軍手をはめてやる人もいます。慣れない人は、カニ鍋用にさばいたセットを買うことがおススメです。

美味しいカニの見分け方

カニは高いので、買う時は美味しいカニを選びたいと張り切るのですが、美味しいカニの見分け方を知らなければ無理ですよね。といっても素人にはなかなか難しいものがありますが、おおよその見分け方をご紹介します。

まずは、色つやの良いものを選びます。見た目の美味しいものは、食べてもやはり美味しいです。赤色が鮮やかなものを選びましょう。どことなく焦げ茶色っぽくなっていて発色の良くないカニは、鮮度が落ちている場合が多く、茹でても綺麗な赤色になりません。ここまではどなたにもわかりますよね。

次に見わけるポイントは、重量感のあるものです。手で持ってみて重量感が感じられるものは身が締まっていて、カニミソもたくさん詰まっています。ここで注意しなければいけないのは、カニは脚が1本でも折れたら商品価値が無くなってしまいますから丁寧に取り扱うのは当然ですが、お店の人に一言断ってから持ち上げましょう。

次は、甲羅や脚をみて、甲羅や脚が硬くてしっかりしたものを選びます。蟹の脚を指でつまんだとき、プニプニするようなカニは避けた方が無難です。甲羅が硬いカニは、脱皮してから長く生きてきたカニなので、身がよく締まってたくさん詰まっています。特に甲羅にフジツボなどがついているような、一見汚いような甲羅のカニが実は美味しいのです。

ほとんどのカニのお腹は白っぽく黄ばんでいますが、それが黒ずんでいるものは避けた方がいいです。茹でが甘いと、カニ味噌が固まらずにお腹の細胞に味噌が染み出てきているのです。このようなカニは、身に味噌の脂分が浸透してしまっているので美味しくないですし、味噌の量自体も少なく鮮度も低下している場合が多いので気を付けてください。

カニは甲羅が乾いていないものを選びましょう。甲羅が乾いているものは茹で方が上手でない場合が多く、たとえ他のカニと比べて色やツヤが良くても避けた方が無難です。スーパーやデパート売られているカニで、茹でられたものは専門の人が茹でているわけではないので、茹で過ぎてしまっていることが多くあります。

カニのシーズン

冬になると毎年大勢のカニファンが日本海の旅館や民宿やホテルへと行きますが、毛ガニは海域によって漁期が異なります。冬の日本海は天候が荒れる事が多く、漁が安定しないので高値取引の日も多くあるといわれています。また、日本海は、北陸道で冬の間は雪が降ると通行止めになることも時々あります。

山陰松葉ガニ漁は、11月に解禁になり2月には漁も終わります。お勧めは兵庫県香澄町でJR柴山駅周辺には民宿も数多くあります。海が安定してくる3月初旬は、水揚げも安定するので値が下がるので、ピークは12月から2月でも、3月初旬がねらい目と言われています。

北海道のカニのシーズンは、主な漁場のオホーツク海の漁期が3月~8月なので、シーズンは春~夏のようです。襟裳岬よりも東の太平洋側では、地域により差がありますが、10月~2月くらいです。

旅行会社でもカニツアーを企画しているところも多くありますが、カニツアーのベストシーズンとしては11月中旬~3月末までの時期のようです。

カニの種類の見分け方ですが、「高級タラバガニ」と売られているカニは、一見わかりにくいのですが、変に金額が安い場合は「アブラガニ」が多いそうです。背中のトゲの数がアブラガニは5個、タラバガニは6個というようにちがうのだそうです。他にも、たくさんカニの種類の見分け方があるのですが、カニ自体、たくさんの種類があるので、実際のところ水産関係の仕事でもしていないと、見分けは難しいです。

スーパーの店頭で売られている物も、外国からの輸入物であったり、冷凍であったりと様々です。それだけにカニファンは美味しいカニを求めてシーズンをねらって山地まで押し掛けるのでしょうか。一度美味しいものを味わうと、また味わいたくなりますものね。

以前私が、「ウニが嫌い」と言ったら「それは、美味しいウニを食べたことがないからだよ。」と言われたことがありました。海から離れている長野県ですから、そうかもしれません。

ちなみに、日本で一番海から遠いところは長野県の臼田だそうです。私はその近くに住んでいます。